秘密の陰陽師 【参】



お風呂から上がり
まだ誰もいないリビングに1人座った




何をすることも体がだるく感じる




重い体を持ち上げてドライヤーをするために
洗面台まで向かう




ドライヤーを終えると
朝起きるのが早いおじいちゃんがソファに座って新聞を読んでいた




なんだか久しぶりで少し緊張しちゃうな…




「おはよう」




心なしかいつもより声が小さくなった気がした




「葵、体調はどうだ」




コーヒーを飲みながら
こちらを振りむくおじいちゃん




「うんもう平気」




私は少し笑ってそう言った




「そうか」




そう言っておじいちゃんは
また新聞に目を戻した






あれ…


てっきり怒られたりするかと思ったのに…




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