秘密の陰陽師 【参】




「はぁはぁ…いたっ」




中庭につくなりボロボロになっている璃玖を見つけた




耳も生えて尻尾も生えている
狐の姿の璃玖だった




体の至る所から血が出ていてその足取りは
フラフラとしている




璃玖の目の前には余裕な笑みをこぼしている
狸軍の大将がいる




「りくっ!!!!」




私は目一杯、璃玖の名前を叫んだ




私の声が届いたのか、こちらを見る璃玖




そして驚いた顔をする




その瞳は揺れているように思えた




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