秘密の陰陽師 【参】



「助かったよ九尾」




「なに、葵殿の為だ。お前の為じゃない」




そっぽを向きながらそう答える九尾。




そして九尾は近くにいた柊になにやら話しかけているようだ




柊の背筋はピンと伸びている




よほど緊張しているみたいだ




九尾はそんなにえらいのか?




そんなことを考えていると




「璃玖っちゅう奴、目覚ましたようやで」




俺の後ろから拓海が歩いて来た




「そうか。大丈夫なのか?」




「あぁだいぶ深い傷があるみたいやけど今は意識もはっきりしていて普通に喋れるみたいや」




拓海がそう言うと九尾と話し終えたのか、
柊がこちらに向かって走ってきた




< 380 / 397 >

この作品をシェア

pagetop