秘密の陰陽師 【参】
「ハチョウはどうなんだ?」
九尾は次に鬼の大将、ハチョウに目を向けた
「はい。僕も初めは半妖なんてって思ってましたけど…最近はもうそれでもいいんと違うかなって思ってます」
少しなまった声でそう言った
「そうか…璃玖はどうだ」
最後に九尾は璃玖の方を見た
今まで黙って静かに会話を聞いていた璃玖は皆を見た
「俺は今まで国王になって仲間達を守ることばかり考えていました。
でもある子に会って…国王にならなくとも皆を守ることができるんじゃないか…と考えるようになりました。だから俺は…国王候補を辞退させていただきます」
そう、静かに、
でも強い声で九尾の目を見てそう言った