秘密の陰陽師 【参】


「なーに。
俺は葵殿の役に立てるなら何だってするぜ。
こいつの使い魔になるのはちょっと癪だが
葵殿のためだ。大丈夫だよ」




そう言ってニッコリと笑ってくれた




「本当にありがとうっ」




私もニコッと笑ってそう言った




「そんじゃあ使い魔の式始めよか」




そう言って拓海は一枚の赤いお札を取り出した


そして金狐と向かい合わせになるように立つ




「悪いけど金狐。
元の姿に戻ってくれやんか?」



仕事用の目つきになる拓海



いつもはニコニコしていて
可愛いってイメージだけど
仕事用の拓海はすごく…頼もしく見える



拓海がそう言うとボンッと音を立てて
再び本来の九尾の姿に戻った金狐




わぁ…何回見てもキレイだな…
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