ドクターと恋を始めました。【完】
愁side





“お久しぶりです、楠見理於(弟)です。

突然ですが、琴音ちゃんに不整脈や貧血が出てるみたいなのでお迎えお願いします。”



いきなり、琴音のスマホから怜於の弟の理於君からメールがきた。


俺と理於君は面識があるから、メール来てもおかしいとは思わない。…が、2人は知り合いじゃないはずだ。



だが、メールが来たのは、
そう、〝琴音のスマホ〟からだ。



あいつ達はどういう関係なのか。



そういうことを考えているうちに琴音の高校に到着した。


既に、校門前にいじけた顔をした琴音がいて、俺のことを睨んでいる 。




「おかえり、体調悪いんだって?」


「…そんなに悪くないもん、大袈裟だよ。」




そう言ってる琴音だが、唇にチアノーゼが出ている。朝より顔色も悪くなってる。


流石に、ずっと学校に行ってなかったらちょっと環境が変わっただけでもすぐ疲れる。




「はい、脈を測るから腕出して。」



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