ドクターと恋を始めました。【完】
嫌々な琴音を連れてきた。
「澤先輩いる?」
医局のほうに俺は顔をだした。
澤先輩はアメリカのほうで顔合わせしていたから唯一仲良い先輩の1人だ。
「おー、誰かと思えば、俺の可愛い後輩で外科医の愁じゃないか。そのお隣の可愛い子はお目にかかったことないね。
それにしても、随分と若い子を連れているんだな?」
「先に言っときますけど、俺の彼女なんで手出ししたら分かってますよね?
…もし出したら、わかっていますよね?」
「お?珍しいな、女嫌いのお前が特定の子をつくるなんて一生ないと思ってたから正直驚いたよ。」
「心外ですね、俺だって高校生に本気になるなんて思いもしなかったですよ、今じゃ心配で可愛くてたまらないですよ。」
俺がそう言うと、琴音の顔が真っ赤になった。
例えるなら、リンゴ病みたいな感じ、
でも、その顔がかわいくて仕方ない。
だから、いじめたくなる。
「愁の口からそんな言葉を聞くことになるなんて思わなかったよ、
初めまして、愁の彼女さん。
呼吸器内科の医師をしてる澤田です。
今後ともよろしくね。」
「こ、こっ、こちらこそ!」