ドクターと恋を始めました。【完】



「とりあえず〜、
愛の巣にお邪魔しまーす。

…ん?『外出禁ずる。』ってアキに監禁でもされてるわけ?!」




そう言いながら玄関に入ってパンプスを脱ぎ我が家であるように入っていく。




「あたしが、最近体調が悪いので…、」




と、言った瞬間いきなり玄関ドアがまた開いた。そこには白衣の愁さん。




「なんでハルが日本にいんだよ…、
てか、琴音!こいつを家に入れんな!」




と、かなり息切れした様子。
白衣の姿を見るのは入院以来。




「父さんから帰国命令が出たから一旦帰ってきただけよ。

それより、女嫌いのアキが彼女いてるなんて前代未聞なんだけど。

てか、歴史的快挙じゃないの?」


「あ?大袈裟すぎんだろ。」


「てか、まじでこの子は可愛すぎる。
見る目だけはあるのねアキ。」




さっきから仲が良いのか悪いのか
よくわからない会話をしている2人。


それが少し妬ける…。



隣にいる愁さんの白衣をギュッと無意識に掴んでいた。




「…琴音、どうかした?」


「あら〜?もしかして私がまだ名前言ってないから嫉妬しちゃった?!」


「…は?!名乗ってもないのに家に上がるとか非常識すぎたんだろ。

琴音ごめんな?
この人、俺の仮にも何故か“姉”なんだよ。」




…あ、姉?!
愁さんのお姉さん?!


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