ドクターと恋を始めました。【完】



という、予想もしなかったハプニングが起きたんだけど、



「本当は長居してやりたかったんだけど
私も暇じゃないから行くわ。

琴音ちゃーん、また会いましょうね!」


「あ、はい…。」




風のように去った愁さんのお姉さんだった。

姉弟揃って顔が整っていることに少し腹が立ったけど仕方ない。




「あれでもさ、ハルは一応医者やってんだよな。俺はあんな奴に診てもらいたくないけどハルの腕は確かだから認めざるおえない。」


「愁さんの家族は皆お医者さんなんだ…、」




改めて考えてみると医者という職業は本当に凄いと思う。

人の命を預かるって大変なことだから。




「いや、全員じゃねーよ。
俺さ3人兄妹なんだけど、ハルは真ん中で俺、こうみえて末っ子。で、あと1人兄貴いる。
その兄貴は弁護士やってるよ。」




何れにせよ、
3兄妹は頭が良すぎるということがわかった。




「向こうは向こうで多忙だから会うことなんて最近では滅多にないな。」


「…そういえば愁さん、白衣のまんまですけど抜け出してきたんですか?」


「当たり前だろ。オペ終わって医局に戻ってスマホ開けばハルからの着歴が大量に入ってて留守電に家行くからとか…、まじでハルは帰ってくるのが突然すぎんだよ。」




そう言いながら溜息をついてた。
その姿を見ると、仲が良くて羨ましい。



< 127 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop