ドクターと恋を始めました。【完】



そんなことを言う人ほど自分の体調が分かっていないことが多かったりして。

あたしにはキツく言うくせに自分のことになると本当に何も気にしないのが愁さんである。



「...ただ、愁さんが体を壊さないか心配なだけ。」


「また君は俺の心配をして...。俺は医者なんだからちゃんと気をつけてるよ。だから、」



ほらね、やっぱりこう言うでしょ。
分かってたよ、分かってたけどさ!!



「愁さんは頑張りすぎなの!!ちょっとはあたしの気持ちぐらい理解してくれたっていいじゃん!」



勢いよくそう言うと愁さんの顔は唖然としていた。
ただ驚いてるだけだと思う。



「...愁さんの人生はあたしのものなんだから!!」



無意識に言ってしまった発言だけど、少し冷静さを取り戻していくうちに今すごい発言をしてしまったと後悔した。

普通に考えたら、プロポーズにもなる。



「...クスッ、本当に俺は琴音には適わないな。」


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