ドクターと恋を始めました。【完】


「ま、弟とは親が離婚して以来何十年か会ってないんですけどね。」



そういえば、怜於からプライベートな話はあまり聞いたことないよな。



「楠見も色々と苦労人だな〜。」


「そうっすね。…って、うわ、やべ!カンファレンスあるんだっけ!」




そういえば、カンファレンスの日だっけ?
でも、俺めんどくさいし…。



「ほら、愁も行くぞ。

あっ!サボろうなんてことしたら…、院長と院長夫人にチクってやる。」



俺って、…一生 雄貴先輩には敵わない。
…そんな気がする。



「雄貴先輩、ズルいっすよ。」


「幼稚な頭脳の愁が悪い。俺の方が一枚上手だっつーの。」



この人は本気で苦手だ。



「あ!海堂先生…、
これ千葉さんの検査結果です。」



俺は、看護師から検査結果を受け取り中身を確認した。


…って、ちょっと待て。



「あちゃ〜、前の検査結果より悪くない?
特にBP(血圧)高めじゃない?」


「とりあえず、降圧薬治療をしてAMI(心筋梗塞)ふせいで…、あー、オペしてやりたい。」



だけど、今のままではオペが出来ない。
理由は、琴音が未成年だから。


未成年だからオペが出来ないんじゃなくて、
オペの同意書には未成年の場合、親権にサインしてもらう必要がある。



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