ドクターと恋を始めました。【完】



海堂先生、今日は夜勤と聞いた。


さっき看護師さん達が『海堂先生は夜勤だから貴志先生にでも…、』的なことを言っていた。



盗み聞きしたわけじゃないからね?



海堂先生が夜勤じゃなく常勤だったら絶対に30分に一度は来る。


だから、今日がチャンス!



私服に着替えて少し変装をして病室を出た。


あ、一応 置き手紙は残したからね?




運良く看護師さん達はナースステーションの奥の方にいた。


あたしの病室、ナースステーションの目の前なんだよね…。あたしって信用されてない?



ま、いっか。



そう思いながら病院を出た。


決して逃亡ではないからね!
何というか…、話し合いにいくだけです。



お父さんとお義母さんが住んでいる家は病院からそこまで距離はない。



一人暮らししてるマンションからは遠いけど。



病院から懐かしい家まで徒歩20分ぐらい。



懐かしいっていっても思い入れはない。



どっちかと言うと、1人で過ごす時間が長かったから寂しかった思い出しかない。



あっという間に、家に到着した。



多分、他の家と比べたら大きい方。


お父さんが会社役員だしね…、
だから1人でいることが多かった。


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