ドクターと恋を始めました。【完】
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「そういえば病院を抜け出して来たのか?」
「…そうだね。」
あれから2時間くらい経ったかな。今、書斎のソファーでお父さんと並んで座っている。
「榊に迎えをよこす。…今すぐに病院に戻れ。
本当は、僕が送って行きたいんだが榊がうるさいからね。」
榊って、誰だろう。
多分、新しい秘書さんだと思うけど。
「…うん。」
病院近いんだけど…、まぁ、いっか。
「榊が10分以内にこっちに来る。
それと、入院費も手術費も全て出すから心配はしなくてもいい。
同意書にもサインはしてある。」
「…ありがとう。」
お父さんは本当はとても優しい人。
お母さんはそこに惹かれたんだと思う。
あたしは書斎を一旦出て、あたしの前の部屋に入ってみた。
ほとんど何もないけど、ピアノだけ端っこに置いてある。
お母さんが音大出身でピアノを小さい頃からよく聞いていたし教えてもらっていた。
だから、一応は弾けるけど今は多分無理。
今は聞いてくれる人なんていないから。
おじいちゃんが生きてた頃はおじいちゃんのために弾いていた。
「そういえば病院を抜け出して来たのか?」
「…そうだね。」
あれから2時間くらい経ったかな。今、書斎のソファーでお父さんと並んで座っている。
「榊に迎えをよこす。…今すぐに病院に戻れ。
本当は、僕が送って行きたいんだが榊がうるさいからね。」
榊って、誰だろう。
多分、新しい秘書さんだと思うけど。
「…うん。」
病院近いんだけど…、まぁ、いっか。
「榊が10分以内にこっちに来る。
それと、入院費も手術費も全て出すから心配はしなくてもいい。
同意書にもサインはしてある。」
「…ありがとう。」
お父さんは本当はとても優しい人。
お母さんはそこに惹かれたんだと思う。
あたしは書斎を一旦出て、あたしの前の部屋に入ってみた。
ほとんど何もないけど、ピアノだけ端っこに置いてある。
お母さんが音大出身でピアノを小さい頃からよく聞いていたし教えてもらっていた。
だから、一応は弾けるけど今は多分無理。
今は聞いてくれる人なんていないから。
おじいちゃんが生きてた頃はおじいちゃんのために弾いていた。