ドクターと恋を始めました。【完】



『それで、どうしたのかな?』


「…最近、家庭内環境が大きく変わっちゃったんです。

多分、その影響で心の焦りだと思うんですけどあの日のことが最近何度もフラッシュバックされて…、怖くて、、」




家庭内環境が変わるだけで、

あたしにこんなにも影響が出るなんて思ってもいなかった。


まず、お父さんが再婚するなんて思ってもなかったし、

あたしはお父さんに必要とされなかった。


お母さんが亡くなってからは、お父さんは泣くこともなく帰ってこない夜もあった。


小学校にも上がってなかったあたしは毎晩泣いていた記憶がある。




『家庭内の環境が変わった?』


「父が再婚して、

あたしが先週から一人暮らしをすることになってしまって、、

…でもまぁ、父にとってあたしは所詮、いらない子だったんです。」


『琴音ちゃんのお父さんがそう言ったの?』


「…お父さんが再婚して間もない頃にお義母さんとの話を聞いてしまいました。」




バイトが終わり帰宅して、リビングに入ろうとした時に、



『何で実の娘でもない琴音ちゃんを私は見ないといけないの?』


『僕もそう思うよ。
昔は愛した女との子どもだけど、その愛した女をあの子に殺された。』


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