ドクターと恋を始めました。【完】
だって、これ以上痛いの嫌だもん。
高校3年生でも注射は嫌いだし点滴も病院の独特な匂いも嫌い。
「もう、注射はやりたくないんです!」
「…あのさ、琴音が注射嫌いなのは知ってるけどさ、痛み止めうっとかないと今以上の痛みが出るからね?」
何もかも断固拒否します。
「もういいです。」
「ったく、先輩にでも手伝ってもらうか。
琴音、動くなよー。」
そう言いながら先生は病室を出た。
今のうちに逃げたい。
でも、傷口が痛くて歩く度に響く。
…と言うよりか、ここ何日か歩いてないから足に力が入らない。
車椅子で移動…、すぐに見つかるか。
「…あー、もう無理!」
手段がない、とりあえず痛い。
動けば傷口開きそうー、的な感じ。
頭も痛い、術後熱とか言ってたっけ?
「フラフラする…、」