ドクターと恋を始めました。【完】
「…そんなふうにずっと思われてたんです。
あたしはお母さんを、…殺したんです。」
買い物なんかに行かなければ、
今も隣で微笑んでいたはずのお母さん。
買い物なんかに行かなければ、
飲酒運転の車と交通事故も起こってなかったかもしれない。
……全部、あたしが悪いんだ。
「…っ、はぁっ、…はぁっ、、」
『大丈夫よ、琴音ちゃん。落ち着いて、ゆっくり深呼吸できる?
吸って〜、吐いて〜、』
上手く、呼吸ができない。
とにかく、苦しい。
目の前が暗くなっていく。
やばい、意識が…、遠のいていく。
真城先生の声が聞こえずらくなって、
体がだるくて、息苦しい。
…お母さん、ごめんなさい。