ドクターと恋を始めました。【完】
病室のドア付近で仁王立ちしてるのは、
我が主治医の海堂先生。
それに何故か私服。
私服までも着こなしているところを見ると少しムカつく。
多分、周囲から見ると海堂先生はイケメンの分類になるから。
「…えっと、どういうことですかね?」
「琴音のお父さんに頼まれた。」
「な、なにを?」
「琴音と同棲してやってほしいって…、」
「な、な、何で?!」
同棲する意味ないと思うんだけど。
うん、別に必要性を感じない。
「言っとくけど琴音がどう足掻こうが決定事項だから覆せないよ。」
「…う、うそーーーっ!」
ムリムリ、生きてけない。
男の人と同棲?!
…いや、無理でしょ。
「嘘じゃないから。」
誰か、あたしに嘘だと言ってください。
とても泣きそうな気分です。
あたしの自由を奪う悪魔降臨です。
「琴音、仮にも俺はおまえの彼氏だから。
どうせ、いつかは住む羽目になる。」