猫足バスタブに愛を




今から家に着き、ご飯を食べて寝る。



朝からシャワーを浴び、そしてまた電車に乗って学校に行く。






そんないつものつまらない日々が、今日も明日も明後日も続くと思っていた。







――…家の中から銃声が聞こえるまでは。







パンパンと連続して鳴る音。



始めはテレビか何かの効果音かと思っていた。





でもそれにしてはリアル過ぎる。






急いで走って家まで行くと、今度は男性の汚い笑い声と話し声が聞こえた。




自分でも分かるほどに、胸の動悸が鳴り響いている。






こんなに緊張しているのは、中学生時代に習っていたピアノの発表会以来だ。



なんて、今はそんなこと考えている場合じゃない。





玄関に恐る恐る近づいて見てみると、入口のドアにいくつもの銃弾が埋め込まれていた。



ドアが蹴破れなかったようで、その近くの窓が派手に割れていた。



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