[1] 窓際3 夏樹side


1 窓際3 (夏樹side)



「俺と付き合ってよ。」



…ひどい提案だと思う。





遥香はやっぱり俺のことは知らなくて。

ちょっとショックだったけど、
彼女はなぜか俺のことを下の名前で呼んでくれて。



ああ、嬉しい。


夏樹、って呼ばれるだけで、こんなにフワフワした気持ちになれるなんて…





やっぱり好きなんだ。遥香のこと。





「え…」



困った顔さえ可愛い。

そんな君を見れたから今日はもう満足。



一度も話せなかった昨日までが懐かしいくらいだよ。





「冗談。」

「…冗談。」



あからさまな安堵のため息には傷つくけど、
まだ知り合って1日目だしね。




「でも、」


付き合う、なんてそんな高い望みは言わない。

だから…





「俺のこと知ってほしい。友だちからでいいから。」








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