恋と呼ばせて
日下部くんが息を切らして爽やかに笑いかけてきた。
うわぁ、不意打ち!!
「お疲れ……!…?
そんな走って来なくても!」
「後ろ姿見つけて、嬉しくなって、ついすげー走っちゃいました!」
白い歯を見せて笑う彼がとっても眩しい。
そんな風に言われたら、もう断れないじゃない…
そして、周りの女性社員からの目線が気になる。
「日下部くん…あの、とりあえず外に出ましょ。」
彼を連れ出し、とりあえず歩き出す。
「そういえば、苦手な食べ物とかないですか?」
「あ、うん。
特にないかなぁ…」
良かった、と笑う彼に、どう反応すればいいのか分からなくて聞き返す。