恋と呼ばせて
わかったって言ったものの、あれだけ私日下部君に付き合いを待たせる様な事言っといて、付き合いたいなら元彼と会って。なんて…
「言えないでしょー。」
はぁ…と会社に向かいながらテクテク歩く。
「真島さん!」
肩を後ろからポン!と叩かれ、振り向くとあの笑顔が飛び込んできた。
「朝同じ時間に会いますね!
ラッキーだな。」
「おはよう。
同じ時間の電車乗ってるのかもね。」
「今日、昼一緒にどうですか?
弁当ですか?」
早速誘って来るあたり、ちゃっかりしてる。
「今日は違うよ。
お昼…2人で食べに行くの?」
キョトン、と小首を傾げながら
「はい。2人ダメですか?」
と尋ねるのが新人らしいと思った。
「会社の違う部署の男女がランチ行ってたら噂されるでしょう?
日下部君目立つんだから。」