恋と呼ばせて
「お疲れ様。
女の子との話しは終わったの?」
「終わりました!
ただの立ち話しだったんで!」
そんな嬉しそうな顔されたら周りから勘違いされそう。
「そう。
…私お茶飲みに休憩行くから。」
そそくさと彼と別れようとしたが、
「あ、じゃあ俺もコーヒー飲みに行きます。」
と、付いてきてしまった。
すれ違う人、受付嬢、皆が私達を見ている気がする。
「今日は内勤なの?」
「はい。
多分途中出ますけど。」
改めて並ぶと、本当に私には勿体無いと思う。
背が高くて、顔も良くて要領もいい。
どう見ても後輩にしか見えないと思うのに、誤解されたら…とソワソワする矛盾。
「あれ、日下部休憩?」
ショートボブの今時な若い女の子が彼に声をかけた。