恋と呼ばせて
「そう。コーヒー飲みに行こうと思って。」
ふーん、と言いながら私をチラ見した彼女。
なによ。
「同期の千葉 わかなです。
いつも日下部がお世話になってます!」
にっこり自己紹介をされたので、作り笑顔で返す。
「事務の真島 留衣です。
こちらこそお世話になってます。」
「…真島、さんて…。
…日下部の想い人?」
彼女の言葉に日下部君が慌て出す。
「おまえっ!
何言ってんだよ!!ふざけんな!」
真っ赤な彼に笑ってしまう。
「何言いふらしてるの?
やだなぁ、変な目で見られちゃうじゃない。」
横目で睨むと、すみません!と謝られる。
そんな様子を無表情で見る彼女に、女の勘。
これはまた近いところに面倒くさいのがいるな…