恋と呼ばせて
ご対面
完全にお酒の力を借りて、うんと言ってしまったけど、大丈夫だろうか。
とんでもない修羅場になったらどうしよう。
帰り道、彼の横で後悔しながら歩いていると、日下部君がギュッと手を握ってきた。
顔を見上げると、ニコッと笑いかけてくれた。
「大丈夫ですよ。
不安かもしれませんけど、喧嘩するつもりないですし、ただ話しをしに行くだけです。」
私の気持ちを汲み取って優しい言葉をかけてくれる彼に、暖かい気持ちになる。
好きになってくれたのが日下部君で良かった。
「…ありがとう。」
手をギュッと握り返す。
後は、孝也がどう出てくるか、だな。
家の前に着くと、待ってて。と日下部君に言い部屋に入る。