恋と呼ばせて
「すみません!!」
顔を真っ赤にして謝る彼を見て、懐かしい気持ちになる。
あの人も昔はこんな風にあたしに対して顔を赤くしていたっけな…
「一緒に食べる?」
気まずくなるのもなんだし…と軽く誘ったつもりだったが、彼の嬉しそうな顔を見て少し後悔した。
「えっと、日下部くん?
入ったばかりなの?」
「あ、今年で1年目です!
あの…えと、名前聞いてもいいすか?」
「真島芽衣。
あたしは4年目です。」
「真島さん……。
この店にはよく来られるんですか?」
メニューを広げながら、首を振る。