恋と呼ばせて
「こっちおいで。」
手招きしてくるこの男は、私と付き合う前の彼女と私二股をかけていた。
こんな風に女をサラリと誘っては次から次へとふらふら。
だけど、人の体温ってどうしてこう…
思考回路をシャットダウンさせるのだろう。
「んっ……」
触られる度、女なんだな。と感じられる。
愛なんてないって知ってても、目があった時は同じ気持ちなのかと錯覚する。
私もバカだなぁと後から後悔する。
ふぅ…とタバコをふかし、さっさと服を着たと思いきや、今度下着持ってきていい?なんて言い出した。
「あのさぁ…私彼女じゃないよね?」
「戻れば良くね?」
「よくもまぁ…どうせ他にも女の子いるんでしょ?」