恋と呼ばせて


「こっちおいで。」


手招きしてくるこの男は、私と付き合う前の彼女と私二股をかけていた。

こんな風に女をサラリと誘っては次から次へとふらふら。


だけど、人の体温ってどうしてこう…
思考回路をシャットダウンさせるのだろう。


「んっ……」


触られる度、女なんだな。と感じられる。


愛なんてないって知ってても、目があった時は同じ気持ちなのかと錯覚する。



私もバカだなぁと後から後悔する。


ふぅ…とタバコをふかし、さっさと服を着たと思いきや、今度下着持ってきていい?なんて言い出した。


「あのさぁ…私彼女じゃないよね?」


「戻れば良くね?」


「よくもまぁ…どうせ他にも女の子いるんでしょ?」



< 7 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop