恋と呼ばせて
「いないよ。
お前だけ。」
嘘つき。
何回言われて何回傷付いたか。
それからというもの、私はずっと他の人との恋愛を避けてきた。
また築いた物が崩れるのが怖くて。
なんとなく今日の新人くんを思い出す。
純粋だなぁ…
私には手に負えないタイプだ。
「おはようございます!」
後ろから声をかけられ、一瞬固まる。
昨日の……
「あ…おはよう。」
「今日も飯行きません?
昼でも夜でもどちらでも!」
誘ってくるの思ったより早いな!
「えっと…あの、日下部くん?」
「はい!」
にっこり笑う顔に断れなくなる。
爽やか好青年で、年上にきっと可愛いがられるタイプかな?