ミステリアスなユージーン
∴☆∴☆∴☆∴
週末。
「あっはははは!中二階アイドルの真中アンナ?!誰よ、それはっ!!」
沙織がゲラゲラと笑いながら、氷が一杯入ったハイボールのジョッキを持ち上げた。
今日は珍しく家飲みではなく、会社の近くの居酒屋だ。
店内は漁船をモチーフにした内装で、ライティングは透明感のあるレモン色だ。
私はお刺身を口に運び、味わった後眉を寄せた。
「だから、真中アンナだっつってるじゃん!彼女の歌聴きながら縦揺れしてたんだよ?!殆どトランス状態だよ、あれは!しかも会場のど真ん中で!よっぽどのファンだよね」
沙織は素早くスマホを操作して真中アンナを検索し、ほぉー……と一言、言葉を発した。
「ね?爆乳でしょ?!」
「ほんとだね、こんな胸がいいんだ、彼!誰かとは大違いだわ」
「こら!なんかちょっと悪意を感じた!」
「あははははは!で、いつ結婚すんの?」
「はあっ?!」
私は持ち上げたばかりのジョッキを下ろし、首をかしげて沙織を見た。
「あんたまで変になっちゃったの?!付き合ったばっかだよ?!結婚なんて考えてないよ!」
「けどユージーンはイギリスのSAグループ勤務なんでしょ?!半年で戻っちゃうんじゃないの?」
「実は……詳しいことは全然知らないんだよね。付き合ってすぐそういうのって訊きにくいし」
週末。
「あっはははは!中二階アイドルの真中アンナ?!誰よ、それはっ!!」
沙織がゲラゲラと笑いながら、氷が一杯入ったハイボールのジョッキを持ち上げた。
今日は珍しく家飲みではなく、会社の近くの居酒屋だ。
店内は漁船をモチーフにした内装で、ライティングは透明感のあるレモン色だ。
私はお刺身を口に運び、味わった後眉を寄せた。
「だから、真中アンナだっつってるじゃん!彼女の歌聴きながら縦揺れしてたんだよ?!殆どトランス状態だよ、あれは!しかも会場のど真ん中で!よっぽどのファンだよね」
沙織は素早くスマホを操作して真中アンナを検索し、ほぉー……と一言、言葉を発した。
「ね?爆乳でしょ?!」
「ほんとだね、こんな胸がいいんだ、彼!誰かとは大違いだわ」
「こら!なんかちょっと悪意を感じた!」
「あははははは!で、いつ結婚すんの?」
「はあっ?!」
私は持ち上げたばかりのジョッキを下ろし、首をかしげて沙織を見た。
「あんたまで変になっちゃったの?!付き合ったばっかだよ?!結婚なんて考えてないよ!」
「けどユージーンはイギリスのSAグループ勤務なんでしょ?!半年で戻っちゃうんじゃないの?」
「実は……詳しいことは全然知らないんだよね。付き合ってすぐそういうのって訊きにくいし」