ミステリアスなユージーン
第四項目
ユージーンは《毒》
∴☆∴☆∴☆∴
「いやーっ、そりゃ惚れるわ。うん、惚れるぅ!」
「でしょ?徹夜に付き合ってくれたばかりか、接待終わった私を迎えに来てくれたんだよ?」
社食の窓際に座った私と沙織は、完全に女子高生と化しながら溜め息をついた。
「よかったあ!菜月がまともに恋愛するようになって!」
「いや、あんまりマトモじゃないかも」
「まあ、どちかといえば今はまだセフレっぽいけどさ、そんなのアンタが告りゃいー訳じゃない?」
「は?」
沙織はこんなにも能天気な人間だったっけ。
私はあからさまに眉を寄せると、沙織の整った顔を見つめた。
「あんた大丈夫?!私がコクりゃ佐渡君は鬼の首獲った勢いでバカにするわ!」
「どうして?」
小首をかしげながらアイスコーヒーを飲むその仕草が女優顔負けだけど、そこに見とれている場合ではない。
私は沙織を侮蔑の表情で一瞥すると、低い声を出した。
「あのね沙織ちゃん。佐渡君はね、『 俺をオトそうとか考えないで下さいよ。何の取り柄もないアラサーなんか興味ないんで 』て、完全に小バカにした顔で私に言ったんだよ?てことはつまり、彼は私に興味なんかまるでないんですよ。要するに、」
「いやーっ、そりゃ惚れるわ。うん、惚れるぅ!」
「でしょ?徹夜に付き合ってくれたばかりか、接待終わった私を迎えに来てくれたんだよ?」
社食の窓際に座った私と沙織は、完全に女子高生と化しながら溜め息をついた。
「よかったあ!菜月がまともに恋愛するようになって!」
「いや、あんまりマトモじゃないかも」
「まあ、どちかといえば今はまだセフレっぽいけどさ、そんなのアンタが告りゃいー訳じゃない?」
「は?」
沙織はこんなにも能天気な人間だったっけ。
私はあからさまに眉を寄せると、沙織の整った顔を見つめた。
「あんた大丈夫?!私がコクりゃ佐渡君は鬼の首獲った勢いでバカにするわ!」
「どうして?」
小首をかしげながらアイスコーヒーを飲むその仕草が女優顔負けだけど、そこに見とれている場合ではない。
私は沙織を侮蔑の表情で一瞥すると、低い声を出した。
「あのね沙織ちゃん。佐渡君はね、『 俺をオトそうとか考えないで下さいよ。何の取り柄もないアラサーなんか興味ないんで 』て、完全に小バカにした顔で私に言ったんだよ?てことはつまり、彼は私に興味なんかまるでないんですよ。要するに、」