ライトブルーの香りは今でも
四月






桜の舞う四月の頭


別れの時間は過ぎて出会いの時間になる。




今日は新任の先生が来る日。






体育館には今年入った一年生から今年卒業する予定の三年生が集まっている。



広い体育館もこれだけの人が集まれば狭く感じる。







教頭「新しく華山高校へいらっしゃった先生を紹介します」






教頭先生の挨拶で二人ほど
舞台に上がってくる。





一人はおじさんぽい人でもう一人は…
私が如何にも嫌いなタイプの先生、でも周りの反応は良い。





あからさまに染めた茶色い髪に似合わない黒いスーツ。


周りは『イケメンじゃない?』と目をハートにしていた。




遠くからは分かりづらいが
確かに若い気はする。






教頭「飯塚涼先生は二年生の数学を担当してもらいます」




私は教頭の紹介を聞いて分かりやすく顔を顰める。

この人は二年生の数学を担当するらしい。
つまり、私の居る学年の担当。



唯でさえ苦手な数学が寄り苦手になりそうな予感がした。







だけどやっぱり周りは嬉しそうで体育館は少しざわついた。






そして、そのまま担任発表に移る。


一年生は入学式で聞いているので軽く発表をしていく、問題は二年生。







私は二年二組。

あの茶髪先生が来ない事を祈る。







教頭「二年一組は…担任山下先生、副担任飯塚先生です」







隣のクラスに配属された飯塚涼という先生。






いい事なのか悪い事なのか
これは後々分かること…。




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