キミは甘のじゃく

「俺はずっとお前が……。お前だけが……」

……私はきっと。



「……好きだった」



……彼の口からずっとその一言が聞きたかったんだ。

私も言えずにいたけれど、もう隠さなくていいかな……?

「私……も……古賀くんが好きよ……」

横暴で、意地悪で、あまのじゃくな古賀くんが

……誰よりも好きよ。

「今度こそ俺と結婚してくれるか……?」

二度目のプロポーズは、一度目の時よりもよっぽど自信がなさそうだった。

あの時と同じように綺麗なお花も素敵な音楽もなかったけれど。

ずっと、ロマンチックで愛に溢れていた。

自信がなくても大丈夫。その分、私が力強く答えてあげる。

「はい……。喜んでっ!!」

そう言って渾身の力を込めて首に抱き付くと、古賀くんは易々と受け止めてくれた。

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