キミは甘のじゃく
(お……どし……!?)
つまり、古賀くんにその気はなかったってこと!?
「ホント、お前がアホで助かったわ」
「ひどいっ!!」
「そっちが勝手に勘違いしたんだろう?」
ぬけぬけと言い放つ古賀くんにパンチをお見舞いしてやりたかった。
こんなのあんまりだわ!!
ブスやドジグズマヌケと言われるよりもよっぽど辛い。
かすみに何かするんじゃないかって本気で心配したのに!!
「なんとでも言えよ。誰が何と言おうとお前は俺と結婚するんだからな」
そう言って古賀くんは心底嬉しそうにチュッと私の指にキスを贈った。
「これから忙しくなるぞ。覚悟しとけよ、さくら」
この結婚……。
(早まったような気がするのは……気のせい……?)
自ら彼と結婚することを選んでしまった以上、もはや後戻りはできない。
こうして、私はいじめっ子改め古賀眞琴と結婚することになったのだった。