キミは甘のじゃく
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次の土曜日。
鉄は熱いうちに打てということで、早速お仕置きが決行された。
準備を終えた古賀くんがリビングに登場すると、怒っていたことなどすっかり忘れて指を差して笑い転げてしまった。
「あはははは!!」
「クソっ……覚えてろよ」
「古賀くん、ここ座って!!」
リクエスト通り白タキシードに薔薇を口に咥える古賀くんをソファに座らせて、これでもかとばかりに写真に収める。
(楽しいっ!!)
絶対に仁美ちゃんには見せられないけどいい写真がとれた。
気合たっぷりの衣装と対照的な悔しそうな表情が相まって非常に面白い。
ホクホク顔で撮った写真を見返していると、古賀くんの反撃にあう。
「お前もそんな顔で笑うんだな」
「んっ……」
隙ありとばかりに頬にもらったキスが軽くなった心に更なる弾みをつける。
この日撮った写真には。
御曹司でもない。
いじめっ子でもない。
……古賀眞琴の素顔が切り取られていたのだった。