ぶらばん!!
「…っ、だ、はぁ、っ、はあ、」
駅までは、迷わずに来れた。(わたしにしては上出来。)
そっから学校まで全速力で走ったが、入学式には途中参加という形になってしまった。
体調を途中でくずし休んでいたという事にし、わたしはこの学校自慢の講堂へと足をふみいれた。
「……ですので、皆さんには誠実さを、この学校で身につけていただき、……」
校長先生らしき人が話していたため、わたしはなるべく足音を立てず、先生に指定された席へと向かう。
…しかし、名字が篠田だもんで、前の方だ。最悪。
(あ、)
ひとつ、ぽかんと空いた席を見つけたので、そっと入っていく。
(ここからは、何もなかったかのように振る舞わなければ…)
「はあ。」
初日からため息。