doctor×resident
ーーガラ。


「おー、ひどそうだな。

冬馬そこ寝ちゃって」



指示されたとおりベッドに寝転ぶと、点滴と注射の針が見えた。


軽い聴診を受けた後、喉を見られ「よし、点滴と注射しよ」と言葉を告げられた。




駆血帯を巻くがやっぱり、上手くでない。
栞も反対側の手をさすってくれているが血管がうまく浮き上がらない。



「冬馬、注射は相当痛いかも。
だけど出ないから、手の甲にやるな」


「……あぁ。」



少しためらった。
痛いのは嫌いだ、当たり前だけど。



手の甲なんかぜってぇ痛いし、今からされる注射は普通の場所でも痛くて中高生でも泣く子が多い。


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