國比呂少年怪異譚・第二夜
パッと見た感じは男の人のようでした。

ただ、体が青い光を放っていて輪郭がボンヤリしています。

咄嗟にこれは人間ではないと思いました。

窓は小さいのに、窓枠の周りの壁を通して、そいつの体全体が見えるのです。

こっちを見ている視線が、物凄く嫌な感じでした。

私達が来た事を歓迎していないような感覚が伝わってきます。

私はもう限界でした。

みんなに、ここはヤバイという事を説明したのですが、納得してくれません。

みんなには見えていないのです。

しかし、私はもうこの民宿に留まる事など出来ませんでした。

< 139 / 186 >

この作品をシェア

pagetop