國比呂少年怪異譚・第二夜
実は”コトリバコ”と呼ばれているこの箱には、色々な呼ばれ方があった。

しかもその呼ばれ方によって、呪いの強さが違う。

何故呪いの強さが変わるのか?

それは、コトリバコを作る時に使用される子供の数で名前が変わるからである。

1人の子供だとイッポウ。

2人の子供だとニホウ。

3人の子供だとサンポウ。

4人の子供はシッポウ。

5人の子供はゴホウ。

6人の子供はロッポウ。

7人の子供はチッポウ。

8人の子供だとハッカイ。

1人から8人の子供を使うというコトリバコ、その人数によって、この寄木細工の呪力は違う。

しかも8人までが最大であるという。

なら9人や10人とか20人とかはどうなの?と思うだろう。

しかし、あまりにもコトリバコの呪いの力が強く、8人以上を作る事はできない。

何故なら9人で作ると、完成の寸前で作成者が呪いの力でやられてしまうからである。

8人が人間の作れる限界なのである。

…因みに僕が昭雄さん達と遭遇したコトリバコは『シッポウ』。

シッポウでさえ、僕は父さんの協力を得なければ処理できなかった。

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