國比呂少年怪異譚・第二夜
しかしある日、村を悲劇が襲う。

コトリバコは厳重に管理されていた筈なのだが、ある日子供が勝手にコトリバコを持ち出し、血を吐きながら苦しみ抜いて死んでしまう。

コトリバコの脅威が身内にも及ぶ事を知った村の長は、コトリバコを封印する事を決意する。

しかしコトリバコの呪いは、長いもので140年もの間続く。

村人を何組かの班に分け、悪用されないように点在する神社に管理を依頼し、班同士のメンバーは決して他の班のコトリバコと接触しない掟を作った。

勿論、女子供への接触は御法度となった。

しかし、近年神社の倉を整理した時にコトリバコが出てきて、誰かが持って行ってしまったという。

呪いは継続したままだが、誰もその寄木細工の正体を知らずに。

コトリバコの行方は誰も知らないままである。

…その中の1つが、祥子さんの家の納屋に入っていたシッポウという訳だ。

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