國比呂少年怪異譚・第二夜
その後の事は、色々とよく解らなかった。

ただハッキリ覚えてるのは、気がついたら、目の前に何かがいた事。

白いんだかグレーなんだか透明なんだか、煙なんだか人影なんだか、何か良く解らない『何か』が俺らの前に居た。

ちょうどその辺りから、ガシャガシャガシャガシャガシャ、ズシャズシャズシャズシャズシャ、みたいな金属音が耳一杯に響いてきてた。

いや、こう書くとその煙みたいなもんが金属音立ててたみたいだけど、そうじゃなかった。

俺らは『煙か人影みたいなもん』の背中を見てて、それが『見えない金属音の奴』とぶつかり合って止めてるんだって、そういう光景だった。

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