國比呂少年怪異譚・第二夜
ただ、Bに纏わりついてるものがいて、それが凄く強くて薄気味悪いものだったんだと。

で、初めはBに憑りついている霊か、と考えたがどうしても違和感があって。

ある日、Bから出てくる『それ』を見て、不意に気づいたんだそうだ。

『それ』は『Bの中』にいるんだと。

「……Bがあれのいる世界に繋がってて出入り口になってるのか、それともB自体があれの棲む場所なのか、どっちかだと思います」

國比呂もよくは解らないようで、とにかくそれはBから出てきてまた戻っていくんだと言っていた。

他の霊的なものは全部Bを避けるそうで、多分あれのせいで近寄れないんだとも。

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