國比呂少年怪異譚・第二夜
「いや、その向こうだ」
そう 言って、兄はますます目を凝らして見ている。
僕も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。
すると、確かに見える。
何だ…あれは。
遠くからだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。
周りには田んぼがあるだけ。
近くに人がいる訳でもない。
僕は一瞬奇妙に感じたが、ひとまずこう解釈した。
「あれ、新種の案山子じゃない?きっと!今まで動く案山子なんか無かったから、農家の人か誰かが考えたんだ!多分さっきから吹いてる風で動いてるんだよ!」
兄は、僕のズバリ的確な解釈に納得した表情だったが、その表情は一瞬で消えた。
風がピタリと止んだのだ。
しかし例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている。
「おい…まだ動いてるぞ…あれは一体何なんだ?」
兄は驚いた口調で言い、気になってしょうがなかったので、家に戻り、双眼鏡を持って再び現場にきた。
そう 言って、兄はますます目を凝らして見ている。
僕も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。
すると、確かに見える。
何だ…あれは。
遠くからだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。
周りには田んぼがあるだけ。
近くに人がいる訳でもない。
僕は一瞬奇妙に感じたが、ひとまずこう解釈した。
「あれ、新種の案山子じゃない?きっと!今まで動く案山子なんか無かったから、農家の人か誰かが考えたんだ!多分さっきから吹いてる風で動いてるんだよ!」
兄は、僕のズバリ的確な解釈に納得した表情だったが、その表情は一瞬で消えた。
風がピタリと止んだのだ。
しかし例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている。
「おい…まだ動いてるぞ…あれは一体何なんだ?」
兄は驚いた口調で言い、気になってしょうがなかったので、家に戻り、双眼鏡を持って再び現場にきた。