國比呂少年怪異譚・第二夜
春休みに入ったばかりの事、いい天気に誘われて、じいちゃんの家にバイクで行った。

まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛いでいた。

そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

と変な音が聞こえてきた。

機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じがした。

それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。

何だろうと思っていると、庭の生垣の上に麦わら帽子があるのを見つけた。

生垣の上に置いてあった訳じゃない。

帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで来ると、1人の女性が見えた。

まあ、帽子はその女性が被っていた訳だ。

女性は白っぽいワンピースを着ていた。

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