國比呂少年怪異譚・第二夜
近くで見たら、頭がないと思ってたのに胸の辺りに顔がついてる。

思い出したくもない、恐ろしい顔でニタニタ笑ってる。

俺は怖いを通り越して、娘に近づかれたって怒りが沸いてきて、「この野郎!」って叫んだんだ。

叫んだ途端、そいつは消えて、娘が跳ね起きた。

俺の怒鳴り声にびっくりして起きたのかと思って、娘に謝ろうと思ったら、娘が、

「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」

ってぶつぶつ言ってる…。

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