國比呂少年怪異譚・第二夜
面白半分で俺とAもついていき、3人でそこへ向かう事になった。

あれこれ道具を用意して、時間は夜中の1時過ぎぐらいだったかな。

意気揚々と現場に到着し、持ってきた懐中電灯で前を照らしながら森へ入っていった。

軽装でも進んで行けるような道だし、俺達はいつも地下足袋だったんで歩きやすかったが、問題の地点へは1時間近くは歩かないといけない。

ところが、入って5分もしないうちに、おかしな事になった。

俺達が入って歩きだしたのとほぼ同じタイミングで、何か音が遠くから聞こえ始めた。

夜の静けさがやたらとその音を強調させる。

最初に気付いたのはBだった。

「おい、何か聞こえねぇか?」

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