國比呂少年怪異譚・第二夜
耳をすませてみると、確かに聞こえた。

落ち葉を引きずるカサカサ……という音と、枝がパキッ……パキッ……と折れる音。

それが遠くの方から微かに聞こえてきている。

遠くから微かに……というせいもあって、然程恐怖は感じなかった。

人って考える前に、動物ぐらいいるだろ。

そんな思いもあり、構わず進んでいった。

動物だと考えてから気にしなくなったが、そのまま20分ぐらい進んできたところで、またBが何か気付き、俺とAの足を止めた。

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