國比呂少年怪異譚・第二夜
何かひんやりした空気を感じずにはいられなかった。

周囲に俺達が持つ以外の光はない。

月は出てるが、木々に遮られ殆ど意味はなかった。

懐中電灯つけてんだから、こっちの位置がわかるのは不思議じゃない……。

だが、一緒に歩いてる俺達でさえ、互いの姿を確認するのに目を凝らさなきゃいけない暗さだ。

そんな暗闇で、光も無しに何してる?

何故俺達と同じように動いてんだ?

< 72 / 186 >

この作品をシェア

pagetop