空と君とダイヤモンドと
「ありがとう。ワカはスーパーマンだよね」


「なにそれ。まぁ、瑛梨奈のためならスーパーマンにだってなれるよ」



ワカに顎をくいッと持ち上げられる。



「ちょっ…」


「なんもしねぇよ。自分のこと好きって思われないとしたくねぇよ」



なんていいながらどんどん顔を近づけてくる。



「近いって!」


「こんだけ近ければ俺しか見えねーよな」


「え?」


「ほんとならほか見る余裕なくしちまいてぇよ」



ワカの真剣な瞳に視線を逸らせなくなる。



「でもそんな無理やりしても意味ねーし」



ぽんっと頭をなでる。



「ゆっくりいくわ」



あたしがぼーっとしてる間にワカは寮から出てる。



「逃げ足早っ…」



ワカはあたしの心を揺らがすのが得意だ。
特技なんじゃないかと思う。

塁くんはあたしの心を簡単にもってくけど
それはあたしが塁くんを好きだからで。

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