空と君とダイヤモンドと
「高谷くん、いいよ。帰りなよ」



こんなわけわかんない茶番に高谷くんを巻き込むわけにはあかない。



「いや、理不尽だろ」


「え?」


「だって赤嶺なんも悪いことしねーじゃん」


「みんはの大輝くんを奪ったことが罪なのよ」



この期に及んでまだこんなことを言っている。



「バカバカしい。そいついつからみんなのもんになったの?」



高谷くんがバカにしたように笑う。



「なっ!高校のころからそうなのよ!高校のときは大輝くん、みんなとデートしてくれたのにあんたが現れてから全然デートしてくれない!」


「ふーん。でも別にそれはそいつが勝手にしてることで赤嶺は悪くねぇよな?そいつに言えよ。赤嶺にかまうな。行くぞ」



高谷くんがあたしの腕を掴む。



「高谷くん!?」



「こんなとこいる必要ねぇだろ!行くぞ」


「でも、ゴミが!」


「んな事言ってる場合か!」



あたしの言葉を無視してずんずん歩いていく。

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