空と君とダイヤモンドと
「瑛梨奈?」



後ろから肩をポンっと叩かれる。



「雷人と莱久!」


「久しぶりー」



2人があいているあたしの両隣に座る。



「あれ、1人?」



あたしのまわりをキョロキョロして莱久が首を傾げる。



「彼氏と一緒なんだけどどこか行ってて…」


「彼氏!?」



雷人が目を丸くする。



「そんな驚く?」


「だって、瑛梨奈に彼氏とか高校のころじゃ考えられねー!」



雷人が腹を抱えて笑う。



「瑛梨奈だって結構モテてたと思うけど」



莱久が冷めたように言う。



「良いんだよ。莱久も笑っても」


「いや、それ雷人が言うセリフじゃないし」



このふたりといると地元に帰ったような感じになる。



「…にしてもお前の彼氏遅すぎね?」


「うーん。なにしてんだろ…」



後ろの方を見てみるけど、来るような気配はない。
3回についた試合ももうすでに9回になろうとしてた。

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