空と君とダイヤモンドと
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「瑛梨奈ちゃん1人にしておけないし、俺の部屋においでよ」



我ながら大胆なことを言ったなと思う。
でも、もう我慢なんてする必要もないんだ。



「塁くんの?」


「うん。今日から寮長いないから入れるんだよ」



泣き顔すら可愛いなと思う瑛梨奈ちゃんの肩を引き寄せて歩く。



「いいんですか?」


「うん。俺も瑛梨奈ちゃんも相手いないから気にすることはないんじゃない?まぁ、大丈夫だよ。こんな弱ってる瑛梨奈ちゃんに何かしようとは思わないから」



今日あった時から泣いている瑛梨奈ちゃんを放っておけるほど俺は鬼じゃない。
ただ、俺のそばに置いておきたいという思いもある。
俺が瑛梨奈ちゃんの支えになりたいと今は思ってる。

1度はあんな風に自分で傷つけておいて。
それはおこがましい事なのかもしれないけど。
でも、瑛梨奈ちゃんがひとりでいるなら遠慮をする必要もないかなと。

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